一球勝負!意識外角低め系男子の海外放浪生活

妻子持ちの29才。家族を日本に残し、海外生活を、ダンス、ジャグリング、マイムで切り抜けるパフォーマーです。意識高い系の人間が嫌いです。ご飯、お酒、音楽、可愛い子、面白い人、を求めています。 ストリートパフォーマンスをしながらタイの周辺国を回るつもりが、タイでは一年前から禁止になっていました。憂さ晴らしに夜な夜なクラブに繰り出している時に起きた出来事を書いています。ナンパ師じゃないのでノウハウとかありません。8月半ばから、バンコクに沈没して予防接種を受けています。 嫁さんも読者です。

WATERZONIC2018 ロスタイム

結局初日は何事もなく朝までvisionで踊り続けた。友達はずっと吐いていたおかげで、次の日には残らなかったそうだ。

昼過ぎに目覚めLINEを見ると、97件の未読がついていた。 俺は一気に目が覚めた。












絶対にトラブった





これは絶対に刺される系の案件です。もしくは誰かパクられたか。嫁さんから日本に帰ってこいという連絡の可能性も頭をよぎった。最悪の事態しか想定できない。

恐る恐るLINEを開くと見知らぬ外国人女性からスタンプが90個送られてきていた。とりあえず怖かったのでそのメッセージはそっと閉じ、まずは友達からの連絡を確認した。

以前紹介した、魔法使いのようなコミュニケーション能力を持つ彼からだった。
















「昨日コジジュンさんが仲良くしていた子が、連絡先知りたいってしつこいんで、教えときました!」














え?



しかもしつこいの?



それおいしくない?





「なんで連絡先知ってるの?」


「実はあの子の友達とLINE交換してたんです」


彼の助っ人外国人っぷりに感動した。

後半ロスタイム0-0。負けか同点ならここで敗退が決まってしまう場面。ロスタイム直前に登場した彼は、自陣のゴール前で敵チームのボールをカットする。そこから前線でフリーの俺に絶妙なロングパスを放った。

流れはこちらに向いているし、昨日から周囲のアシストの勢いが凄い。ボールがこちらにどんどん集まってくる。ワントップとして一人でフォワードを務めている気分になっていた。

俺は寝起きだった事もあり、まだゴールしていないにも関わらず、股間でガッツポーズをしていた。







とりあえずさっきのスタンプの嵐を遡っていくと一番上にメッセージがあった。


「昨日はごめんね」といった内容だった。


もし俺が本当の男ならば、あれだけ切れてしまった後だし、スポーツマンシップに乗っ取って、ユニフォームを脱ぎ、ピッチを去るべきだったのかもしれない。

しかし、みんなから熱いエールを受けた俺の耳に、世間体という名のブーイングは届かない。良心という名の審判をぶん殴ってでもゴールを決める気満々だった。






「問題ないよ、昨日はごめんね」














鮮やかなフェイントである。

もちろん少しも悪いとは思っていない。強引なドリブルで相手を置き去りにするプレースタイルの俺が、小賢しいフェイントを使う。 そこには何のプライドも矜持もない。

とりあえずアフターパーティーのvisionまで行こう。ペナルティエリアまでボールを運ぼう。

そのまま適当にやりとりを続け。今日のWZで、もう一度会おうと約束した。じわじわとピッチを駆け上がっていく。

その日の夜まで、俺は居ても立ってもいられず、乳首の毛を抜き、爪を丁寧に切り揃え、腰に生えている毛を全て剃った。陰毛に関しては数週間前に全て剃っており、既に良い感じだったので、このままにしておいた。











そしてWZ二日目へ。



既に彼女は先に来ているという事だったが、ガツガツするのもどうかという事で、ビールを買い昨日の場所に移動した。ウィスキーカクテルを待てる程、心に余裕はない。


到着してから画像を送り、あとは彼女が来るのを待った。これで来なければ仕方がないという、いわば賭けである。そもそも踊りに来てるし、女を待ちながらソワソワするのは性に合わない。

ひとまず彼女の事は忘れて Andrew Rayelのプレイを近くで見るために、ステージ前まで移動したり、近くの外国人達と踊り狂ったり、話しかけまくったりしていた。完全に酒と雰囲気でハイになっていたので、彼女の事はもう忘れていた。

踊り疲れて元の場所に戻り、いい気分でビールを飲んでいると、暫くして彼女が現れた。













二人同時に声をあげた。



昨日会ったばっかりなのに感動の再会のテンションだ。チラッと横を見ると、もちろん隣には悪魔も居た。しかしもう呆れた様な、諦めた様な表情だった。キーパーのやる気は昨日の一件で消失したのだろう。ゴールはがら空きだ。

そこからはまた楽しい時間が続いた。今日は密着していたので、彼女は寒がる事はなかったし、他の友人の事はお互い全く気にしなかった。時間も残り僅か。この瞬間を二人で全力で楽しんでいた。








しかし、楽しい時間はあっという間に過ぎ去ってしまう。


フィナーレの時間が来た。大量の紙吹雪が降り注ぎ、ムードのある曲に切り替わる。

ヒラヒラと漂う紙吹雪で出来た雲は、ステージのライトを受け頭上でキラキラと光輝く。そのまま雨の様に、しかし、ゆっくりと落ちてきて、段々と時間の感覚が狂ってゆく。

その雨に包まれながら見た彼女の表情からは、もう男を誘惑する様な色気は感じなくなっていた。

楽しい時間が終わってしまう寂しさと、満足感が混ざった表情をしていて、濡れた髪の毛のせいだろうか、良いセックスをした後の様な表情をしていた。

この時間はそんなに長くはなかったはずだが、スローモーションの様にゆったりと感じたのは、「お願いだから後もう少しだけ」という強い願望のせいだったかもしれない。

なんだか神秘的な時間だった。






この光景は一生忘れないと思う。






昨日と同じように次はどこに行くかという話になったが、当然visionに決まった。悪魔はもう諦めている。

そのまま俺は朝までカズダンスを踊っていたが、朝方の記憶は全く無い。いつの間にか悪魔は消えていた。

これは友達に聞いた話だが、ベロッベロだった彼女に、もっとベロッベロの俺を送るように頼んでくれたらしい。

「えっ!これだけ酔っぱらってるのに、私が介抱する側なの?」と凄く驚いていたそうだが、なんとか引き受けてくれた。

綺麗なシュートを決める事は出来なかったが、体ごと突っ込む岡崎のようなヘディングで幕を閉じたのである。



























俺は友達に本田ばりの敬礼をした。

WATERZONIC2018 黒い水着の悪魔

暫く踊り続けると女の子の友達がガタガタ震えているのに気づいた。


(まずい!友達ブロックの気配だ…)


ここは彼女の友達をどうにかしなければいけない。俺は咄嗟に

「友達大丈夫?」

と彼女に声を掛け、二人でその子達の近くに向かう。寒いといってVIP席に戻られたら最後だ。

俺は自分の腰に巻いていたMAMMUTのゴアテックス素材のレインジャケットを友達の肩に掛けた。5年前に山小屋で働くときに買った、上下で7万近くするこいつを今回は持ってきていた。この高機能素材がまさかこんな所で役に立つとは。

しかし、そのコートの中には、財布やパスポート、携帯など、ありとあらゆる貴重品が詰め込まれていた。俺は一瞬貸したことを後悔したが、今日は絶対に勝ちにいく、その決断が俺に後戻りを許さなかった。

「そのコートにはパスポートとか財布とかスマホも入ってるからね」

あえてそのリスクを伝えた。後戻りどころか、むしろ前のめりに突っ込んだ形だ。そんな大事な物を貸してくれたんだ、という優しさのベールに包まれた、離れたらただじゃ置かないぞ、という本心が、この一言に込められていた。これでこのジャケットを貸している間は、目の届く範囲から逃げられないだろう。



俺はエチエチの精の肩を触り


「体冷えてるよ」


と話しかけ、酒を飲ませ


「踊ってれば暖かくなるよ」


と無責任な言葉をかけ、もう一度楽しんだ


そこからは二人きりの時間だった。最後のDJが終わるまで踊り続け、彼女の体を擦り続けていた。不思議と心のおちんちん以外のおちんちんは反応していなかったおちんちん。






楽しい時間はあっという間に過ぎ去り、俺たちのグループと女の子三人組で会場を後にした。

このままクラブのアフターパーティーへと向かうべく、俺達はどのクラブに行くか話し合い始めた。

「とりあえずここはホームのVISION だろ」


と決まったが、ここで三人組がゴネだした。


VISION は嫌」


そう言い出したのはさっき凍えていた方の子だ。黒い服を着ているのもあって、悪魔にしか見えない。


「わかった、じゃあNOIZにしよう」



「NOIZも嫌。scratchdogがいい」



俺たちのグループ全員が一斉にぶちギレた。



「あそこに行くなら俺はいかない」



一人の友達は怒りを露にしていた。


俺は既にこの時点で、内心終わったと思った。こんなとこで友達ブロックかよ。これはどうする事も出来ない。俺と妖精は困惑していたが、俺の友達が妖精だけ連れていくと伝えると、悪魔がぶちギレた。




もう駄目だ、しょうがない。

明日がある。

今日は踊りに来ただけ。

あんなに楽しい時間を過ごせたのだからこれで十分だ。








俺は自分にそう言い聞かせた。


切り替えよう。前を向こう。



















「とりあえずLINEだけ交換しよ(ニコッ」





















悪魔「NO!!!!」



















流石の俺もここでぶちギレた。




















「ふざけんな!いい加減にしろよ、ブスがっ!てめぇに聞いてねぇーよ!」(日本語)




ついさっきまでジェントルマンだった俺は、急に切れた。

こんな所でみんなの楽しい時間に水を差されるのは我慢できない。俺一人の性欲の為に7人近くの人数をこれ以上巻き込めない。あと単純にこいつ嫌い。

大抵可愛い子のまわりにいるブスは謎の防衛意識を持っている。自分が防衛する機会がないからといって、もて余した貞操観念だか断りたい願望を可愛い子の回りで撒き散らす。

モテないという現実から劣等感を感じないよう、必死で足掻いているのだろう。可愛い子の姉的なボジションをキープし、女子グループ内でマウントを取る事で、陳腐なプライドを必死に守っている。

自己顕示欲と自尊心の強いメスの考えそうな事だ。

こいつのせいで周囲にはwin winならぬlose loseの関係性が出来上がる。おせっかいなんて綺麗な言葉で収めたくはない。もう害悪の固まりでしかない。




「だったらもういいや。次行って別の女探せばいいっすよ。クソがっ!行きましょう」





勢いによって吹っ切れた俺は、彼女達を置き去りにし、近くのセブンイレブンで身支度を整える事にした。何人かは一度家に帰り、着替えてから来るそうだ。
















みっともないことに、俺は終始うなだれていた。

「あぁーやりたかったぁーあれはやれたぁー」

ずっと未練たらしくそう繰り返していた。

「いや、コジジュンは男を見せたよ。よく女を切って友達をとった。偉かったよ!」

友人はそう言ってくれた。

俺はただひたすら「あれはヤレたー」としか呟いていなかった。間違った選択をしたつもりはないし、自分の選択に後悔はしていなかったのだが、理不尽すぎる現実をまだ受け入れられていなかった。

祭りの後に感じる虚しさや、侘しさのせいだろうか。濡れた洋服が、ジワジワと重く、そして冷たくなっていった。

それにしてもscratchdogなんて売春婦の巣窟に行くよりかはマシだ。レッドブルを飲み干し、次で必ず勝ち取ると気持ちを切り替えた。




俺は全然気づいていなかったが、きっかけをくれた1番仲の良い友人が、ベロベロだった。普段は酔う前に気持ち悪くなるタイプの友人だが、いつの間にか千鳥足で呂律も回らなくなっている。絵にかいた様な酔っぱらいだ。 何故か新婚の嫁さんにも絡んでいる。

彼のこんな姿を見たのは初めてだった。

こいつがもし酒が飲める体だったら、アル中になっていただろうなーと思った。

人間とはよく出来ている。





















今日はこいつを介抱しよう。

この楽しい祭りに俺を誘ってくれて、なおかつアシストまでしてくれたこいつに、俺の今日のアフターの時間を全部やってもお釣りが来る。

いつもは担がれる側の俺が、彼を肩に担いで歩いたのは、この日が初めてだった。

WATERZONIC2018 ピンク色の妖精

ひとまずステージ向かって右側の端に場所を確保してみんなで乾杯。

巨大ホースからの放水を全身に浴びながら、酒を飲み踊り続ける。クラブで踊り続けると汗でびしょびしょになって気持ち悪いのだが、既に全身びしょ濡れなのでそんな事は気にならない。


俺たちの後ろには、2階の高さにVIP席が設けられているが、人が一杯で踊ってる奴らはいない。高い金を払ってより遠いところからDJを眺めるのはどんな気分だろうか。そんな事を考えるとより楽しくなってしまう。




暫くして酔いが回って来た。




辺りを見回すとあまり踊ってる人がいない。




寒さに震えている奴もいる。




こいつらは何もわかっちゃいない。




遊び方を知らずに、流行りだけでなんとなく来たのだろう。音楽を聴いてぼーっと突っ立っているだけなら、家でヘッドホンをしていればいい。




そんななか三人組のタイガールがノリノリで踊っていた。しかもみんな可愛い。手首にはVIPのバンドをしている。






こいつらは完全にわかっている。






海の家の2階みたいな所に居るよりも、下に降りて踊った方が楽しいとちゃんと気づいた子達だ。

踊りだってダンサーの決められたステップじゃない。自分なりの動きでクネクネとリズムをとっているが、それがちゃんと様になっていた。なんてエッチなんだろう。

ダンスなんて自分が楽しければ良いのだから、ちょっと位ずれてたって本来は構わないのだ。酒の力を借り、恥ずかしいという感情を捨て、音楽に没頭し陶酔するのが、ダンス本来のあるべき姿だ。

人の目を気にしすぎて固まってる奴等のなんと痛いことか。お前らの事なんか誰も見ていない。もちろん俺の事だって誰も見ない。そういうものだ。






しかし、俺はその三人組の一人の、ピンクの水着を着た子をガン見していた。おでこに大きな宝石みたいな物を付けていたのだが、エキゾチックな顔立ちも相まって、エッチの妖精みたいだった。

余りにエロかったので、友達を動画撮影した流れで、ちゃっかりその子のダンスをドアップで撮らせて貰った。最初から、友達の部分は消すつもりだった。











「わーい、わーい!」


「エッチだ!エッチだ!」


「エッチの妖精を遂に見つけたんだーい!」


そんな気分だった。

この動画はインスタにあげたので「エチエチタイランドのエッチの妖精」がどんなものか気になる人は、そちらを見て頂きたい。






俺が頭の中のお花畑でスキップしていると、友人が耳打ちをしてきた。

「こじじゅん!今回はこじじゅんにブチ上げて貰いたいからさ、あの三人の子で誰が一番タイプか教えて」


「いや、いいよ、今日は踊りに来てるから」


「いやいや、俺も見たいからさ。ちょっと一声掛けてくるよ」


この友人は妻と一緒に来ていた為、全く身動きがとれない。俺は彼から「俺の分まで遊んでくれ!」という、熱いエールを感じた。これ以上の友情がどこに存在するのだろうか。任せてくれ、俺の心の金タマは常にパンパンだ。













その気持ち、無駄にはしない。











俺はビールを一気に飲み干し、友達が話終えたあと、彼女に近づいた。


「すげぇ良い踊りするね!」


「俺ダンサーなんだけど、君もダンサー?」


「違うよ」


「マジで?超セクシーだよ!」


すると彼女は挑発するように体をしならせる。


(なに、この子?エッチな上に、凄くノリが良い…)


















嗚呼………
















心のおちんちんが段々と固くなっていく。





俺も体をしならせ、彼女に近づき、そして二人で踊った。俺はもうこれで十分だってくらい楽しかった。

WATERZONIC2018 ピンク色の髪

タイで有名な水掛け祭りのソンクランとEDMフェスをmixしたイベントWATERZONICに行ってきた。


齢29の私だが、恥ずかしながら野外フェスには初参加なのだ。この5年ほどはインドアダンサーとなり下がり、殆ど活動という活動をしてこなかったし、クラブイベントにすら中々行けていなかった。

元々存在すら知らなかったのだが、友人から勧められ、それならばとあらかじめ取ってあったシンガポール行きのチケットを捨て、参加する事にした。



もともと計画をきっちり立てるのが余り好きではない。何故なら、この様な突然の誘いや興味に反応したくとも、身動きが取れなくなってしまうのが嫌だからだ。

大抵面白いことは突然やってくる。決まって自分の見えている範囲の外から。

そのタイミングで瞬時に動けなければ、折角のチャンスを逃してしまうというのが、一貫した俺の考え方である。この考え方のおかげで、いつも金は無いが、面白い人達に巡り会う事が出来ている。

こういった経緯もあり、俺はタイから出ることが出来なくなった。それを利用して、今はどっぷりとバンコクに浸かり、面白い人達と楽しい時間を過ごしている。




WZへの参加の仕方は友人が運営する、クラブ情報ブログに寄稿しているので、もし興味があればそちらを参考にして頂きたい。東京の最新のクラブ情報がメインなので、夜遊び好きの方には重宝すると思う。

https://tokyo-nightclub.info/2018/09/19/thai-waterzonic2018/



自身のブログでは、主観と偏見と欲望に満ち溢れた内容をお伝えしたい。




一日目

入り口で友人達と待ち合わせ、ゲートin

既にフェスが開始して三時間経っていた。入場は思っていたよりも楽にでき、はやる気持ちを抑えながら酒を手に入れるため列に並ぶ。

しかし列が一向に進まない。しかも俺が並んでいる列だけだ。ビールを買った連中はとうに準備が出来ている。


どう考えても手際が悪すぎる。

バケツのなかに氷を詰め、酒とソーダと水をぶちこむだけの雑なカクテルに、一体何分かけるのだろうか。ソーダのふたを一つずつ空けては、全て注ぎ切るまで片手で持ったまま動かない。せめて二つ一気に空けて、両手で注いで欲しい。

その手際の悪いスタッフの髪の色がピンクだったのも更に俺を苛立たせた。



こいつが1カクテル作る時間で、俺はチャーハンが作れる。この例えは我が家の人間しかピンとこないだろう。この例えは止めよう。



松屋であれば豚丼豚汁セットが5セットは作れると思う。もちろん、豚汁の元が入ったタッパーを空け、味噌汁を注ぎ込み、電子レンジでチンするまでの時間も込みだ。有能な人間なら豚丼を、ビビン丼に変えたとしても可能かもしれない。







この説明だと松屋フリークか従業員しかわからないと思うので、とりあえず動画を撮った。いつかyoutubeにアップすると思う。

そんなドンクサイ奴に苛立っていると、髪をジェルでばっちり固めた、松屋でいうところの青いユニフォームの社員的な奴が現れた。


















こいつは髪型からして出来る。


社員なのかはわからないが、確実に時間帯責任者の彼はこのレーンが遅い事に気づいた様だ。ここのレーンが手薄なのは、きっとシフトリーダーか店長のせいだろうが、時間帯責任者はそんなトラブルにも対処しなければいけない。これが時間帯責任者のツラいところだ。


ソーダのボトルを空けると、手で持って注ぐような事はせずに、バケツの氷のなかに頭から突っ込んで次の作業にとりかかる。


これを見た瞬間

俺たちは歓声をあげた



















「ウェーーーーィ!!!!」




心は新歓の時の大学生だ。田舎から出てきて、発泡酒で東京に乾杯してしまっている、あの感じだ。

社員はニヤッと笑ったが、直ぐに元の表情に戻った。髪をピンクに染めた浮かれた高校生みたいなこいつは、彼の登場に安心した表情になった。



俺がもし新人の女子高生アルバイターだったら…












「あの、相談したいことがあるんで、LINE教えてください」


と言ってしまう様なシチュエーションだ。

これがあの居酒屋等の飲食店に良くある、蟻地獄的な手法なのだろうか。熟練のバイトが若い女を惚れさせてしまう、卑猥でダサすぎるが、実に有効な手法。自分のテリトリー内でのみ発揮される強力なスキル。


















ああ、気持ちが悪い




なんでも良いから最初から教えとけよカス




そして早く酒を持ってこい














ピンク色の二日間は苛立ちから始まった。

突いてないけど、ツいてる日

とにかくセクシーな動きで踊る彼女を、後ろから軽く抱き締めると、腕を引っ張られてより体を密着させてきた。

ここで男なら勃起のひとつやふたつはしていたいものだが、俺はまだ慎重だった。


この展開は早すぎる。売春婦の可能性が高い。いつも通りお仕事中かどうかの確認をしてみたが「そんな訳ないじゃん」と嬉しい返答が帰ってきた。

とりあえず「君が綺麗だから心配になっちゃった」と切り返した。

大抵これで切り抜けられる。





とりあえず一服しようと表に出たが、この辺りから記憶が断片的になっている。大抵記憶がなくなるのは脱水の状態でタバコを吸った時だ。

いつもなら割り物のソーダで水分補給をするのだが、この日は四日ぶりのクラブということもあり、はしゃいでしまった。

あまりに短いスパンに驚く方も居るかとは思うが、週3ペースでのクラブ通いを一ヶ月続けると、こういった症状が出始める。因みに、前日はホテルの部屋でEDMを聞きながら踊る、一人クラブ遊びをしていた。

タバコを吸ってうなだれていると、ナチュラルハイの友人が僕の肩に腕を回してこう言った。


「あれはLBか女か微妙なところだよねー」


「そうなんですよぉ」


「でもチンコついてないLB抱いてもなんの意味もないっしょ?女抱くのと変わらないじゃん。」



俺は余りのパンチの効いたトークに、酔いつぶれながらも少し正気に戻った。この人は酔いつぶれている俺に何をさせようとしているのだろうか。

バンコクに来てからというもの、みんな俺に無茶ぶりしてくれる。彼らの優しさは底が深くて


「本当にそれをやっても大丈夫なのでしょうか?」


という僕の猜疑心を、自身の豪快なエピソードで打ち消してくれる。振られたからには全力で答えるのが俺のポリシーなので、ここはどの道行くべきだという結論を出した。














バンコクに来たのなら、咥え合ってなんぼ」




俺の腹は据わっていた。

ここはあえてLBかどうかの確認はせず、パンツを下ろしてみてどうかの賭けに出よう。




しかし、体は言うことを効かない。水さえ飲めば回復するのにと無念さを噛み締め、俺は肩を借りながらタクシーに乗り込んだ。



バーに到着したが、気持ち悪かった俺は入り口の花壇に座りながら眠ってしまった。


気づくと2時間ほど経っていた。



バーは閉店しており、友達からLINEの通話や、メッセージでどこにいるの?と連絡が入っていた。どうやら横になってしまっていたので、酔った友達に見落とされてしまったようだ。


帰ろう。


ポケットに入っていたパスポートとクレジットカードは生き残っていた。タイの路上でこんな大事なものを持ちながら寝ていて無事だったのだから今日はツいてる。



所持金は60バーツしかない。



ひとまずクレカをATMに突っ込んだが、朝の6時じゃ下ろせる訳もない。タクシーにも乗れない俺は、この20キロ近い道をどうやって帰ろうかと途方に暮れた。

地下鉄までは歩いて10分。これなら今の所持金でも帰れるが、面倒臭い。

俺はそこら辺のバイタクを捕まえて、60バーツしかないがクレカはあると見せた。よほど仕事が欲しいのだろう、「大丈夫だATMで下ろせ」そう言って後ろに乗せてくれた。




俺の背後には金を下ろせなかったATMがあるが、余計な事は言わなかった。





なぜ彼は俺が先にATMに向かったと考えないのだろうか。都合が良いのでホテルに向かった。途中2件ほどATMに寄ってくれたが、もちろん下ろせる筈もなく、ホテルに到着した。


フロントにクレカを見せて、金を払いたいが、使えなくて困っていると相談したら、200バーツを貸してくれた。同じホテルに一ヶ月も宿泊してると融通がきいて助かる。

支払いが終わると、バイタクの運転手に「タバコをくれ」とせがまれたが、「俺はタバコは吸わない」と言って追い返したあと、タバコを取り出して一服した。












今日の俺はなんだかんだツいてるなと思ったが、結局あの子におちんちんがツいていたのかどうかは分からなかった。

突いてないけど、ツいてる日

「レディーボーイってさ、もう殆ど男友達じゃん?」

あるときタイで知り合った友人が俺にそう言った。

「え?」

彼はクラブの閉店時間になると、かなりの頻度でLBと立ち話をしていた。





俺は女性のフリしたヤバイやつらしとか考えていなかったので、友達になるという発想は持ち合わせていなかった。

彼らは高身長と程よい筋肉を持ち、きらびやかなドレスを身にまとっている。声こそ男だが、その美貌はそんじょそこらの女性を凌駕している。










だからこそ怖いのだ。

しかしながら、骨格は男なので、骨盤周りはほっそりとしていて、俺の好みの体型ではない。骨盤の狭い女の子と、骨盤の狭いレディーボーイなら、恐らく後者の方が魅力的だろう。これは性転換手術をしているLB限定での話だ。

竿あり玉ありのアリアリに関しては、正直いまのところ受け付けない。というより、俺はLB童貞である。

この甘い臭いに誘われて、二人きりになったが最後、いきり立つ股間から涎をダラダラと垂れ流し、皮をむき、牙もむくのだろう。













彼女達は食虫植物に近い存在だと思う。

それを意図も容易く男友達と切り分けていく豪快さに、俺は彼に彼女達を上回る肉食性を見た。

まだまだ男としての度量も勢いも足りないと、自分の未熟さを日々反省しながら生きている。









そんな中、俺にピンチなのかチャンスなのか良くわからない何かが訪れた。


先日、NOIZ というクラブに行ったときの事、俺達は入り口付近の寒いテーブルにつくことになった。周囲には男女のグループが既に出来上がっており、完全に出遅れていた。

そんな逆境のなか、俺はひたすらに踊っていた。周囲の男女は特に何か言う訳ではなかったが、男だけのグループで来ていた俺達を、小馬鹿にするような視線を送っていた。

被害妄想かもしれないが、そう感じてしまったのだから、俺にとってはそれが事実なのである。

俺は絶対に誰か捕まえてやると、猛烈に燃えていた。あらかじめ女性と一緒に来るという、糞ダサいローカルに、一泡吹かせてやりたい。本物の男なら現地調達が基本だ。


自分でも気づいているが、このエネルギーの根源は、紛れもなく嫉妬である。


なんでこんな奴等に女がいて、俺にはいないのだろうか?


そんなアホみたいなフラストレーションを燃料に、いつもより体は躍動していた。

目の前が通路のため、様々な男女が行き交う。カップルだろうがなんだろうが、片っ端から目の前を通る女性の目を見つめ続ける。少しでも合図があれば、俺はすぐさま声をかけるつもりだ。しかし、そう簡単にはいかない。






一時間ほど経っただろうか。

目の前をドレスを身にまとったハーフ顔の女性が通りかかる。もちろん俺は彼女にも視線を送り、彼女の動きを真似してみる。するとその彼女はノリ良く踊り出した。



ここだ!!



このタイミングを逃してはいけない。



彼女の脳波と俺の脳波がシンクロした。バチバチに飛んでいる俺の何かを、彼女は受け入れた。







この「ひたすら動いて目を見つめる」という手法は、新宿のアルタ前で居酒屋のキャッチを一ヶ月だけしていた時に、トップセールスを記録し続けていた人の手法をお手本にしている。

その人はやたらと動き回り、次から次へと

「居酒屋どうですか」

と声をかけ、相手の目の動きを観察し、視線が手にした店内写真のポップに移動する動きだけをみて、興味があるかどうかを切り分けていく。

この人の目力は凄まじく、端からみてもヤバイ奴にしか見えない。それだけ相手の目の動きに集中しているのだろう。小学生が道端に落ちているエロ本に、通り過ぎ様に向けるその視線に近い。

この目力は、彼が30をとうに過ぎて童貞と噂されていたのと、何か関係があったのかもしれないし、なかったのかもしれない。当時20代前半だった俺は、童貞をこじらせると、本当に魔法が使えるようになるんだなぁと、感心していた。







俺は踊るのをやめて彼女に手招きした。











「一緒に飲もうよ!」






手にしたグラスを渡すと、彼女は笑顔でグラスに口をつけた。




そこからは早かった

タイの女の子とスカイバーでいちゃいちゃする方法2

今回は「Instagramにおける層の見分け方」だが、念のため伝えておくと、俺はInstagramで出会っている訳ではない。べつのアプリを利用している。そのアプリに写真を掲載することができ、なおかつInstagramを連携させることができるのだ。

人に見せるために撮った写真から、その人の心理や環境をある程度は見極めることが出来ると思っているが、かなり偏った見方をしている。







それでは
「学歴のある富裕層」と「学歴のある一般層」の見分け方を伝えていきたい。これは非常に簡単だ。




















instagramにヨーロッパ旅行の写真をあげている」


これは富裕層の可能性が高い。この時点で切っても良い。タイの平均月収は11万と言われているが、これは上位の職についている人達から算出したもので、実際には下層の人間が含まれていないそうだ。

この平均月収辺りの子に狙いを定めるとすると、ヨーロッパ旅行にはとてもじゃないが行くことはできないはずだ。

ましてや趣味に旅行なんて書いてあると、富裕層の確率が高くなる。






これは必ず切るべきだと思う写真は












エッフェル塔か、ピサの斜塔をつまんでいる」

この場合は確実に切るべきだ。ベタ過ぎる。Instagramにあげるために旅行に行ったとしか考えられない。 ただ単に自分のファンを増やしたいだけだ。

こういう女の乳首をつまむのは一苦労だろう。返信もあまり返ってこない。






まだ検証がすんでいないのだが














「髪の色がパステルカラーの青やピンクだが、服装のテイストとうまくマッチしていない」

これは、とりあえず染めとけばお洒落みたいな価値観を感じる。自己顕示欲という火薬がパンパンにしこまれた地雷の可能性が高いと思う。

俺より遥かに金は持っているのだろうが、価値観が一定で、見てて辛くなる。発展途上国の富裕層感が寒い。













日本人相手の風俗嬢あるあるだと















「タイ人なのに名前がひらがな」

これは確実に源氏名である。ラインを交換しても可愛い子ぶった自撮りの動画が送られてくるだけだ。確かに可愛い。自分が日本人受けするという事をしっかりと分かっている。

とりあえず


How much?



こう送ろう。



How old are you?



と返ってきたら、次の返信では金額が返ってくる筈だ。男の年齢によって、金額を設定しているのだろう。そもそもいきなり「いくら?」と聞くのもどうかしてるとは思うが、効率を考えるのであればこれくらいのキレは必要になる。









親日の女の子か、日本人相手の風俗嬢か判断が難しいのがこのパターン。


















「渋谷をバックにした写真がトップ画」

ヨーロッパまでいく金はないが、頑張れば日本になら遊びに行ける層か、もしくは日本にスポンサーがいるゴリゴリ風俗嬢。怖い人が金を出すから日本に来いと呼んでいるパターンだ。


原宿好きとかなら前者だろう。

大して観光をしていなければ後者だろう。














肝心の 「学歴のある一般層」は上記以外ということになる。大部分は英語でメッセージを送ると返ってこない。

タイ語しか喋れない〓貧困層or外国人に興味がない

こう仮定し、どちらにせよ対象外ということになる。乱暴ではあるが、このアプリを使ったのは3日間程度なので、そもそも長期戦は考えていない。数を打ち、切っていくという作業だ。


こんな感じで気づいたことを書いてみました。


実は最初からこのアプリで女の子をナンパしようと思った訳ではない。ただ単に友達が欲しかった。最初は練習がてら、英語でチャットをして、タイのレストランの情報を貰おうとしていた。それがいつの間にかこんなことになった。


ナンパのためにタイ語を勉強するというのは、非効率だなと思いました。